こんにちは、野菜農家のホマレ姉さんです。
今日は夏の食卓には欠かせない「きゅうりの漬物」を2品紹介しようと思っています。
どちらも、きゅうりが採れ過ぎてしまったときや、強風などで傷がつき、売ることのできない不良品がたくさん出たときに、姉さんがよく作るものです。

きゅうりは世界一栄養がない野菜としてギネスに認定されているのですが、これは低カロリーという意味で、決して食べる必要がないというわけではありません。
むしろきゅうりにはカリウムやビタミン類が多く含まれていて、身体を冷やす効果もあると言われているので、夏にはしっかり摂りたい野菜なんですね。
是非これらのレシピを作って、暑い夏を乗り切ってください。では、レシピと参ります!
目次
きゅうりの甘辛醤油漬けのレシピ

ひとつ目はシャキシャキとした食感がたまらない「きゅうりの甘辛醤油漬け」。姉さんが農家になりたての頃、近所の料理上手なおばちゃんに教えてもらいました。
普通のお漬物として食卓に並べてもいいですが、意外にカレーライスとも相性が良く、福神漬け代わりに添えるのもオススメです。
材料(作りやすい量)
- きゅうり 4本(400g)
- 塩 小さじ1と1/2(きゅうりの2%)
- 炒り白ごま 大さじ1/2
〈漬け汁〉
- 醤油 50ml
- みりん 50ml
- 砂糖 大さじ1
- 生姜(細切り) 1片分(10g)
- 唐辛子(乾燥・輪切り) 1/2本分
作り方
1鍋に湯を沸かしておく。手できゅうりに塩を擦り込む。

2沸騰した湯の中に1のきゅうりを20秒ほど入れ、取り出し冷ます。

32を厚さ5mmの輪切りにし、手で水気を絞るように握る。

4〈漬け汁〉の材料をすべて鍋に入れ沸騰させる。

54の漬け汁に3を入れ、そのまま冷ます。

65のきゅうりを網杓子でボウルなどに取り出す。鍋の漬け汁を再度沸騰させたらきゅうりを戻して合わせ、冷ます。

76をもう一度繰り返し、最後に炒り白ごまを加え完全に冷ます。

ポイント
- 漬け汁をギリギリの量にしていますので、きゅうりがまんべんなく漬かるように1〜2度上下させてください。繰り返すほど漬かりやすくなります。
- 冷蔵庫で約2週間保存できます。
山形のだし

もうひとつは山形県民の定番、ソウルフードと言っても過言ではない「だし」。姉さんが仙台に住んでいた頃、仕事で山形を訪れた際に出会った味です。
今ではスーパーやコンビニで見かけるくらい有名ですが、ご飯にかけて食べる他、豆腐にかけたりしても美味しいです。
材料(作りやすい量)
- きゅうり 1本
- なす 1本
- みょうが 1本
- オクラ 4本
- 大葉 3枚
- 刻み昆布 5g
- 希釈つゆ(4倍濃縮) 大さじ1
- 醤油 少々
- 水 大さじ2/3
作り方
1きゅうり、なす、みょうがはそれぞれ5mm大の粗みじん切りにする。大葉は横半分に切ってから千切りにする。

21のきゅうり、なす、みょうがをボウルに入れ、1%濃度の塩水(分量外)に5分さらしてからザルにあげ、水気を切る。

3オクラはヘタを切り落として耐熱容器に入れ、塩少々(分量外)をふり混ぜたら500wの電子レンジで30秒加熱し、冷めたら粗みじん切りにする。

4ボウルに2と3を入れ、1の大葉、刻み昆布、希釈つゆ、水、醤油を加えたら混ぜ合わせ、ラップをかけて冷蔵庫で1時間以上冷やし、味をなじませる。

ポイント
- オクラはネットのままこすり合わせるようにして水洗いすると楽。
- 冷蔵庫で約3日保存できます。
きゅうりの話

スーパーなどを覗くと、トマトはミニトマトや大玉トマト、最近はその中間サイズのミディトマトなどがありますね。特にミニトマトには赤以外にも黄色やオレンジ、中には緑や黒いのもあったりしてバラエティに富んでいます。
ピーマンだって普通の緑色以外に赤いものや、大きくて肉厚のパプリカもあるし、ししとうや唐辛子だって立派なピーマンの仲間です。
それと比べると、きゅうりってあまり変わり映えしないですよね。普段目にするきゅうりはどれも同じに見えますね。だけど、実はきゅうりにだっていろんな種類があるんです。残念ながら市場には出回っていないだけでね……。
昔は姉さん家でも、一般的なきゅうりの他に、白きゅうりや半白きゅうり、マイクロきゅうりなどいろいろ作りました。中でも一番人気があったのが四葉(スーヨー)きゅうり。その形状はイボイボが強烈で、一見するとゴーヤみたいな容貌です。
しかし見た目のワイルドさとは異なり、味が良く、歯切れも良いので、取引先の料理人さんには四葉きゅうりだけを注文してくる方もいたくらいです。
だけどそんなに美味しいきゅうりなら、何故市場に流通しないのでしょうか……?それは、その特徴であるイボイボがお互いを傷つけてしまうので、あまり長時間の輸送には向かず、傷みやすいからなんです。
もし四葉きゅうりを食べてみたいと思った方は、スーパーよりも農家が野菜を直接持ち込む産直市を探すと手に入る可能性が高いと思います。
あるいは家庭菜園を始め、自身で四葉きゅうりの栽培にチャレンジしてみるってのも楽しいですよ。