「パティシエが楽しんで作るケーキを」パティスリー&カフェ・ハノック、大阪・中崎町にオープン

「パティシエが楽しんで作るケーキを」パティスリー&カフェ・ハノック、大阪・中崎町にオープン

パティスリー&カフェ「hannoc(ハノック)」が大阪・中崎町にオープン!
看板メニューはパティシエが楽しんで作ったケーキと、パティシエとお客さんが自由に交流する空気そのもの。そんな新しい発想から始まった、わくわくするお店です。
その試みはオープン前から話題を呼び、プレオープン期間から早くも連日行列が絶えなかったほどの大人気。

今回はそんな「ハノック」を企画した株式会社ドリームラボの代表・児玉氏へインタビュー。お店の原点となった想いから、その魅力まで迫ります。
テイクアウトやオンライン情報も!

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大阪のパティスリー&カフェ「hannoc」

2021年3月13日、大阪・中崎町にパティスリー&カフェ「hannoc」(以下ハノック)がオープン!
中崎町は大阪・梅田のほど近く(東梅田駅から1駅)。昔ながらのレトロな街並みにおしゃれなカフェや個性的なショップが数多く並ぶ、新旧入り混じる情緒が魅力の町です。

その中崎町にオープンしたハノックは、これまでにない試みをした新しいパティスリー&カフェ。プレオープン時からお客さんが長~い行列を作りました。

普通のケーキ屋さんとはちょっと違う?

スタイリッシュな店内に入れば、ショーケースにケーキがたくさん。パティシエによってひとつひとつ丁寧に作られたことが見ただけでわかる、可愛くて繊細なケーキです。
これだけでスイーツ好きのテンションがぎゅーんと上がるところですが、店内全体を見回してみると……。

ショーケースの後ろ側はキッチンスペースとなっており、なんと全てガラス張り。パティシエたちが今まさにお菓子を作っている現場を眺められます。和気あいあいとした作業風景はとても楽しそう!そして接客してくれるのも、まさにそのパティシエたちです。(接客のみのスタッフもいます)

こちらが、ハノックが普通のパティスリー&カフェとは違う理由。ハノックはパティシエがクリエイターとしてお客と直接コミュニケーションを取る、新しい形式のパティスリー&カフェなのです。

このお店の発想は、いったいどこから?その魅力とは?
ハノックを企画した株式会社ドリームラボの代表・児玉直人さんにお話を伺いました!

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ハノックは、「パティシエとお客様を繋ぐ店」

株式会社ドリームラボは、飲食・製菓業界の人材紹介サービスの会社。それが何故パティスリーを立ち上げることとなったのか……。児玉さんに質問すると、力強い答えが返ってきました。

児玉さん「パティシエたちが、自分らしく、楽しく、夢を持って働ける場所を作ろうと思いまして」

「自分らしく、楽しく、夢を持って」。人材紹介サービスを通して長年飲食・製菓業界を見て来たからこそ、その必要性を強く感じたのだと児玉さんは言います。

児玉さん「実はパンやお菓子作りの業界では、まだまだオーナーやトップが全ての権限を持つ、いわゆるトップダウン形式の現場が多いんです。そのために、労働環境が整っていないこともある。小さな個人店が多いだけに職場環境が閉塞的になったり、スタッフにとって理不尽にも思える徒弟関係になったり。人手不足で過重労働にもなりがちです。自分らしく働くのが難しくなり、その結果夢だったパティシエを辞めてしまう人もたくさんいるんです」

児玉さん「この業界を変えていくためには、パティシエたちの夢の受け皿となるような『場所』が必要だと考えるようになりました。年齢も性別も関係なくスタッフがみんな、自分たちでアイデアや技術や意見を出しあってお菓子を作る、自分たちの作りたいお菓子を作ることができる……、新しい、フラットな、自由な場所を作りたいなと」

ハノックのパティシエたちは全員が20代。前職は一流ホテルなど、実績もあるパティシエばかりです。ですが、特に若手パティシエに限って募集したわけではないとのこと。

児玉さん「ハノックは、年齢も性別も関係なく1パティシエとしていられる自由な場所、ですからね。そういう考え方に賛同してくれるパティシエに集まってもらったら、若手が多かったんです」

自分たちの手でパティスリー業界に新しい風を吹かせてみたい、と共感する若いパティシエが多かったということなのでしょう。今後、この笑顔の輪に新人パティシエやベテランパティシエが加わるのも見てみたいですね。

「あ、だから、ここもね、窓なんですよ。これ開けられるんです」と、児玉さんが案内してくれたのはカウンター席。目の前のガラスが窓になっており、すぐ正面はパティシエの作業台です。ここでは、スタッフとおしゃべりができるそう。

児玉さん「パティシエっていうのは、クリエイティブな職業です。それなのにキッチンの奥で作業するばっかりで、実際に食べてくれるお客様の顔を全然見ないっていうのは、ちょっとおかしいですよね。パティシエたちはもっとお客様のニーズや気持ちを知りたいし、お客様にもパティシエたちがどんな風にケーキを作っているか知ってほしい。だから、スタッフが窓を開けたら、気軽に話しかけてほしいと思います。あ、もちろん、おしゃべりなしでゆっくり食べたい時はそうしてもらっていいので(笑)」

なお客席とキッチンが繋がる分、衛生面は特に配慮。スタッフは全員がマスクを着用し、入店時には案内係がアルコール消毒を促しています。またセルフ形式のカフェですが、退席時はセルフではなくスタッフが食器を下げることで、座席・テーブルの消毒を徹底しています。

こちらのカウンターは6席、この他にテーブル席が14席あります。キッチン直通の窓があるのはカウンター席側のみ、テーブル席に面した側はドリンクカウンターです。

気軽にと言っても、作業中のパティシエに話しかけるのはなかなかハードルが高いのでは……と聞いてみると、「本当に気軽に、何でも話しかけてもらっていいんですよ」とのこと。

児玉さん「おすすめとか、次にはどんなケーキが出る予定かとか、そういうのも聞いてもらって大丈夫です。もちろんただのおしゃべりとかも。パティシエたちは、楽しみながら一所懸命仕事してますから、ただ出来上がったケーキを食べるだけじゃなくて、そういうところを知ってもらって、作り手の顔が見える安心感だとか、親しみだとか、総合的に楽しんでもらえたらと思います。パティシエの仕事は、『ケーキを通して人を幸せにすること』ですから」

店名「ハノック」も、そんな想いの詰まった造語だそう。

児玉さん「『hannoc』は、空気を構成している、窒素(N)・酸素(O2)・アルゴン(Ar)・二酸化炭素(CO2)・ネオン(Ne)・ヘリウム(He)の頭文字を組み合わせました。いろんなものが混ざりあって存在する空気のように、いろんな個性や可能性が集まって、みんなでこの場所を作っていきたいという想いを込めて」

ハノックは、パティシエも、お客さんも、ここに集まるみんなで作っていく空間。まさに、新しいパティスリー&カフェの形ですね。
最後に、ハノックを訪れる人へのコメントをいただきました!

児玉さん「パティシエたちが自由に自分を表現して、お客様にその個性を知ってもらって……、ケーキ単体ではなくコミュニケーションやこの空気も含めて、ハノックに親しんでもらえたらと思います。ただ『ケーキが食べたい』じゃなく、『あの人のケーキが食べたい』って風に。そうやって商品を介して、パティシエとお客様が、人と人とが繋がっていく……、輪が広がっていくような、そんな場所として、お客様に楽しんでもらいたいと思っています」

次ページ:もちろんケーキは大満足の美味しさ!

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